2024.03.06
事故事例
医院の新築現場で設置済みの医療機器のケーブルが盗難
原因
この事故の原因は、建物のセキュリティ管理が不十分であった点にあると考えられます。
設備工事が終了しており、内装とサッシの取り付けのみが残されていた状況下では、建物の防犯対策も最終段階に入っているべきでした。
しかし、仮囲いは物理的な侵入をある程度防ぐことはできても、侵入者が侵入する意志があれば、それを完全に阻止することは難しいです。
特に、高価な医療機器のケーブルなど、価値のある物品がある場合、その場所はより高いセキュリティリスクにさらされます。
対策
- セキュリティシステムの強化:監視カメラの設置やアラームシステムを強化し、24時間体制での監視を行う。特に、侵入しやすいポイントにはセンサーライトや動きを検知するカメラを設置する。
- 物理的なセキュリティの向上:仮囲いだけでなく、窓やドアに追加の鍵やロックを設置する。また、可能であればセキュリティゲートを設け、夜間や休日には完全に閉鎖する。
- アクセスコントロール:建物内へのアクセスを制限し、工事関係者や許可された人物のみが入れるようにする。入退場時には身分を確認し、ログを取ることで、不審者の侵入を防ぐ。
- 教育と意識の向上:工事関係者や施設のスタッフに対して、セキュリティ意識を高めるための研修を実施する。不審な人物や活動を見かけた場合の報告ルートを明確にする。
- 価値のある機器の管理:高価な機器や重要な資材は、設置までの間、セキュリティが確保された場所に保管する。また、設置後もこれらの機器が盗難にあわないよう、追加のセキュリティ対策を講じる。
これらの対策を総合的に実施することで、将来的に同様の盗難を防ぐことが可能となります。