2024.08.07
事故事例

舗装道路工事における事故例と対策

事故例

  1. 重機による挟まれ事故:
    重機(バックホーやロードローラーなど)の操作ミスや視界不良によって作業員が挟まれる事故が発生することがあります。この種の事故は重大なけがや死亡事故に直結することが多いです。
  2. 転倒・転落事故:
    作業現場では、舗装が未完成な部分や高低差がある場所が存在するため、作業員が足を滑らせて転倒したり、未完成部分から転落したりする事故が発生します。
  3. 車両との接触事故:
    道路舗装工事は通常、交通が行われている中で行われるため、一般車両との接触事故のリスクがあります。特に夜間工事や視界が悪い状況では、このリスクが高まります。
  4. 熱中症や健康被害:
    夏季の高温環境下での長時間作業により、作業員が熱中症になるリスクがあります。また、アスファルトの煙や粉塵による呼吸器系の健康被害も懸念されます。

対策

  1. 安全教育と訓練:
    重機の操作を行う作業員には、定期的な安全教育と操作訓練が不可欠です。操作ミスを防ぐための基本的な操作手順や、緊急時の対応方法についてしっかりと教育することが重要です。また、新入社員やアルバイトには特に丁寧な指導が求められます。
  2. 適切な防護具の使用:
    転倒や転落事故を防ぐためには、作業員が適切な防護具(安全靴、ヘルメット、安全帯など)を着用することが必要です。特に高所作業では、安全帯の使用を徹底させることが重要です。
  3. 作業区域の明確化と交通整理:
    一般車両との接触事故を防ぐためには、作業区域を明確に区分けし、適切な交通整理を行うことが重要です。標識やバリケードを設置し、交通誘導員を配置することで、作業員と一般車両の接触を防ぎます。また、夜間工事の場合は、照明設備を充実させることも必要です。
  4. 健康管理と作業環境の改善:
    作業員の健康を守るために、定期的な健康診断や体調チェックを行い、熱中症対策として十分な水分補給や休憩を取らせることが重要です。また、作業環境の改善として、粉塵対策(マスクの着用や適切な換気)や有害物質の管理を徹底することが求められます。
  5. リスクアセスメントの実施:
    事前に作業現場のリスクアセスメントを実施し、潜在的な危険要因を洗い出し、それに対する対策を講じることが重要です。リスクアセスメントは、現場ごとに異なるリスクを評価し、具体的な安全対策を計画・実行するための基本的なプロセスです。
  6. 技術の導入と自動化:
    最新の技術を導入することで、作業の安全性を高めることができます。たとえば、遠隔操作が可能な重機や、自動化された舗装機器の導入により、作業員の危険を減らすことができます。また、ドローンを使った現場の監視や、3Dスキャニング技術を用いた現場の精密な測量も有効です。

以上の対策を講じることで、舗装道路工事における事故のリスクを大幅に低減させることができます。安全対策は継続的に見直し、改善を図ることが重要です。